2015年 日本近代文学会関西支部秋季大会
開催概要
- 会期
- 2015年11月7日(土) 13:00~
- 開催地
- 近畿 > 大阪府
- 会場
- 大阪大学豊中キャンパス 文法経講義棟 文41[アクセス]
〒560-8532 大阪府豊中市待兼山町1-5 TEL 06-6850-6111 - メインテーマ
- シンポジウム「《異(い)》なる関西-1920・30年代を中心として-」
- 公式サイト
- http://kindaibungaku-kansai.at.webry.info/201509/article_1.html
- 主催
- 日本近代文学会
プログラム 内容
開会の辞
大阪大学大学院文学研究科教授 出原隆俊
シンポジウム
「《異(い)》なる関西-1920・30年代を中心として-」
連続企画第一回:本企画の趣旨
本企画は、関西の文芸文化の中でこれまで必ずしも光が当てられてこなかった対象-人・風土・メディアなど-を新たに考察・評価する試みである。ただ、本企画は、埋もれた対象の発掘作業に終始するものではない。その狙いには、自らの居るこの「関西」という場所自体を批評的に問い直し、既成の史的枠組みや知識で捉えられてきた関西における文芸文化の姿をも再考することを含んでいる。これまでの認識に揺さぶりをかけるような「《異(い)》なる関西」を探求することで、新しい文学観や地勢図が開かれるかもしれない。
その検討に際し、ひとまず中心とするのは、1920・30年代である。この時期、大規模な経済的、社会的変動を背景としてモダン文化が勃興したことはよく知られているが、関西ではどのような動きがあったのだろうか。たとえば、佐藤春夫や稲垣足穂と関係の深い神戸の詩人、石野重道。彼はどのようなメディアに自身の作品を発表し、また、いかなるネットワークの中で活動していたのか。そして、彼(とその周囲の表現者たち)を創作へと駆り立てたエネルギーとは、いかなる強度と広がりを持つものであったのか。-一つの事象を核として明らかにされていく、まだ知られていない関西文芸文化の側面は、他にも多くあるだろう。
また、この時代の前後に、その検討対象を準備/継承/更新したものがあるのならば、それも議論の範囲に含めてもよいだろう。「関西」を軸に、既成の枠組みを問い直すダイナミズムやドラマを掬い上げることで、「関西」自体が内と外との双方に対して、その《異(い)》なる相貌を現すことを企図している。
支部内外からの様々なアプローチによって、新しい知見が議論を通して得られることを期待している。
趣旨説明・司会:高木彬、山田哲久
報告
- 一九二〇年代~三〇年代の大阪文化・文学研究-『大阪時事新報〈文芸欄〉』を視座として-
関西大学 増田周子 - 昭和初期・神戸の文学青年、及川英雄―文学における中央と地方
関西学院大学 大東和重 - 熊野新宮-「大逆事件」-春夫から健次へ
新宮市立佐藤春夫記念館館長 辻本雄一
ディスカッサント:二松学舎大学 山口直孝
閉会の辞
日本近代文学会関西支部長 浅子逸男
総会
※総会終了後、大阪大学カフェ&レストラン「宙 (sora)」にて懇親会を開催します。会費は5,000円(学生・院生3,000円)の予定です。