興福寺中金堂再建記念特別展「運慶」
日本でもっとも著名な仏師、運慶(生年不詳-1223)。その卓越した造形力によって、まるで生きているかのような写実性にあふれる像を生み出し、輝かしい彫刻の時代を牽引しました。
運慶が活躍した平安時代から鎌倉時代にかけては、まさに動乱の時代でした。治承4年(1180)に始まった源平の戦いは津々浦々に波及し、やがて政権は貴族から武士へと引き継がれてゆきます。このようななかで運慶は、平家の焼き討ちによって灰燼に帰した奈良の興福寺や東大寺の復興に尽力するとともに、貴族のみならず新興勢力である東国武士からの依頼を受け、仏像を制作したことが知られています。
運慶は奈良・京都に拠点を置いて仏師の工房を率いました。生涯に多くの仏像を造ったとみられますが、現存する運慶作あるいはその可能性が高い仏像は、異論はあるものの、31体という見方が一般的です。本展覧会は、運慶と緑の深い興福寺の中金堂が約300年ぶりに債権されるのを記念して開催するもので、各地で大切に守り縦がれてきたこれらの仏像のうち、22体が結集することとなりました。
さらに運慶の父である康慶、息子の湛慶・康弁ら親子3代にわたる作品を通じて作風の樹立から次代への継承をたどるとともに、最新の学術研究の成果も盛り込みます。
日本彫刻の真髄をたっぷりとご堪能いただける、史上最大の運慶展。軌跡の55日間以に、ご期待ください。
開催概要
- 会期
- 2017年9月26日(火) ~ 11月26日(日)
- 開催地
- 関東 > 東京都
- 会場
- 東京国立博物館 平成館(上野公園)[アクセス]
〒110-8712 東京都台東区上野公園13-9
JR上野駅公園口・鶯谷駅南口より徒歩10分 - 開館時間
- 9:30~17:00(入館は16:30まで)
※ただし、金曜・土曜および11月2日(木)は21:00まで開館 - 休館日
- 月曜日 ※ただし10月9日(月・祝)は開館
- 公式サイト
- http://unkei2017.jp/
- 主催
- 東京国立博物館、法相宗大本山興福寺、朝日新聞社、テレビ朝日
- 協賛・後援等
- 【協賛】あいおいニッセイ同和損保、鹿島建設、JR東日本、大和証券グループ、凸版印刷
【協力】神奈川県立金沢文庫、小学館、ビックカメラ
【後援】TOKYO FM - 備考
- 観覧料金:一般 1,600円、大学生1200円、高校生900円、中学生以下無料
関連イベント
記念講演会「興福寺と運慶―特に北円堂の諸像をめぐって―」
日程:2017年10月1日(日)
時間:13:30~15:00 ※開場は13:00を予定
会場:東京国立博物館 平成館 大講堂
講師:多川俊映師(法相宗大本山興福寺貫首)
定員:380名 ※当日11:30より大講堂前にて指定席券配布。おひとり様2枚まで。定員になり次第終了。
聴講料:無料(ただし本展の観覧券が必要、半券でも可。その場合、別途当日の入館料が必要)
記念講演会「運慶展 最新調査報告」
日程:2017年10月28日(土)
時間:13:30~15:00 ※開場は13:00を予定
会場:東京国立博物館 平成館 大講堂
講師:浅見龍介(東京国立博物館企画課長)
定員:380名 ※当日11:30より大講堂前にて指定席券配布。おひとり様2枚まで。定員になり次第終了。
聴講料:無料(ただし本展の観覧券が必要、半券でも可。その場合、別途当日の入館料が必要)