特別展「高野山開創と丹生都比売神社―大師と聖地を結ぶ神々―」
高野山麓、かつらぎ町天野の地に鎮座する丹生都比売(にうつひの)神社は、開創1200年を迎えた高野山の鎮守社として古くから篤い信仰を集めてきました。平成16年には高野山や町石道などとともに「紀伊山地の霊場と参詣道」としてユネスコの世界遺産に登録されています。
主祭神の丹生都比売命(丹生明神)は、紀ノ川から有田川の流域にかけて広く信仰される女神で、弘仁7年(816)に弘法大師空海が高野山を開創する際に、犬を連れた猟師の姿の狩場明神(高野明神)が仲立ちし、この女神から広大な神領を引き継いだとする伝承がよく知られています。この特別展では空海による高野山開創の経緯をたどりながら、高野山と丹生都比売神社祭神の関わりを、地域の歴史とともに紐解きます。
あわせて同時開催の特集展示では、高野山の奥之院を源流とする有田川流域における仏教文化の諸相を、仏像や経典からご紹介します。特別展と特集展示を通じて、世界遺産・高野山とその山麓に広がる文化圏の歴史とその豊かな魅力を、広くお伝えする機会となりましたら幸いです。
(和歌山県立博物館ホームページより引用)
開催概要
- 会期
- 2015年4月25日(土) ~ 6月7日(日)
- 開催地
- 近畿 > 和歌山県
- 会場
- 和歌山県立博物館 企画展示室[アクセス]
〒640-8137 和歌山市吹上1-4-14 TEL 073-436-8670 - 開館時間
- 9:30~17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日(ただし5/4は開館、5/7は休館) - メインテーマ
- 【同時開催】特集展示 高野山と有田川流域の仏教文化
- 公式サイト
- http://www.hakubutu.wakayama-c.ed.jp/kouya_niutuhime/frameset.htm
- 主催
- 和歌山県立博物館
- 協賛・後援等
- 【協力】(公財)和歌山県文化財保護協会・(一社)和歌山県文化財研究会
- 備考
- 入館料:一般 510円、大学生 300円
※高校生以下・65歳以上・障害者は無料
※和歌山県内に在学中の外国人留学生は無料 - ダウンロード
主な展示資料
第1章 弘法大師空海と高野山の開創
- 弘法大師坐像 宝暦10年(1760) 普門院蔵
- 大日如来坐像 平安時代 妙法寺蔵
- 菩薩形坐像(和歌山県指定文化財) 平安時代 林ヶ峰観音寺蔵
- 三教指帰 室町時代 金剛三昧院蔵
第2章 丹生明神・高野明神と高野山―大師と聖地を結ぶ神々―
- 遺告二十五箇条 文明13年(1481) 三宝院蔵
- 狩場明神像(和歌山県指定文化財) 南北朝時代 個人蔵
- 地蔵菩薩立像(和歌山県指定文化財) 平安時代 薬師寺蔵
第3章 丹生高野四社明神の成立―神々の謎に迫る―
- 丹生高野四社明神像 桃山時代 興山寺蔵
- 丹生明神坐像及び女神坐像 鎌倉時代 三谷薬師堂蔵 個人蔵
- 丹生高野四社明神像 室町~安土桃山時代 興山寺蔵
第4章 丹生都比売神社の社頭景観―遷宮舞楽曼荼羅供とともに―
- 天野宮舞楽曼荼羅供法則 天正11年(1583) 金剛三昧院蔵
- 鉦鼓縁(和歌山県指定文化財) 南北朝~室町時代 丹生都比売神社蔵
特集展示 高野山と有田川流域の仏教文化
- 十一面観音立像(重要文化財) 平安時代 法音寺蔵
- 観音菩薩立像 平安時代 法福寺蔵
関連イベント
講演会
「丹生高野四社明神をめぐる地域史-新出の女神像を中心に-」
日時:5月31日(日)13:30~15:00
講師:大河内智之(主査学芸員)
会場:和歌山県立近代美術館(博物館となり)2階ホール
※申込不要
ミュージアムトーク(学芸員による展示解説)
4月25日(土)、5月3日(日)、5月23日(土)、6月6日(土)
時間:13:30~14:30、入館料必要