企画展「富士山の女神 かぐや姫」展
「かぐや姫」というと、竹から生まれた少女が最後は月に帰ってしまうという、古典文学『竹取物語』を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
しかし、ここ富士山周辺では、かぐや姫は月ではなく富士山に帰り、富士山の神様だった、というストーリーが伝承されています。この話は、「富士山縁起」という富士山信仰に関わる寺社の縁起書などに記され、特に富士南麓に位置する静岡県富士市・富士宮市を主な舞台としていることから、当地周辺にはいくつもの伝承地が残されています。
本展覧会では、この富士山に帰るかぐや姫の物語を紹介するとともに、どのようにしてこの地に伝わったのかを探ります。また、「富士山縁起」を数多く残し、明治時代初頭まで富士郡下方(現在の富士市域の大部分)において活動した有力な密教寺院「富士山東泉院」の存在に注目し、富士山と富士南麓のかぐや姫伝説の結びつきについて考えます。
なお、本展覧会は、静岡県富士山世界遺産センターと富士山かぐや姫ミュージアムによる初の共同企画展になります。
開催概要
- 会期
- 2019年6月15日(土) ~ 8月18日(日)
- 開催地
- 東海 > 静岡県
- 会場
- 静岡県富士山世界遺産センター 企画展示室[アクセス]
〒418-0067 静岡県富士宮市宮町5-12 TEL 0544-21-3776
JR富士宮駅から徒歩約10分 - 開館時間
- 【6月】9:00~17:00(最終入館16:30)
【7・8月】9:00~18:00(最終入館17:30) - 休館日
- 6月18日(火)、7月16日(火)
- 公式サイト
- https://mtfuji-whc.jp/exhibition-2/
- 主催
- 静岡県富士山世界遺産センター、富士山かぐや姫ミュージアム
- 備考
- 観覧料:常設展観覧料で御覧いただけます。
〔常設展観覧料〕個人300円、団体(20名以上)200円、大学生以下・70歳以上・障害者等 無料(要証明) - ダウンロード
主要出品作品
今回の共同企画展では、富士山や富士山信仰についての縁起や霊験譚をまとめて編集した富士山縁起をもとにして、富士山南麓におけるかぐや姫伝説をひも解いていきます。
富士市今泉の富士山東泉院に伝来する永禄三年(1560)の奥書をもつ『富士山大縁起』をはじめ、8点の富士山縁起を一堂に会し、さらには富士山南麓で450年以上栄えてきた東泉院の寺宝を厳選して紹介します。
関連イベント
すべて事前申し込み不要です。当日直接お越しください。
記念講演会「富士山縁起と中世の富士信仰」(仮題)
講師:西岡芳文(上智大学文学部教授)
日時:7月28日(日)13:30~15:00(当日13:00受付開始)
会場:静岡県富士山世界遺産センター 研修室
館内講座「富士山に帰るかぐや姫 伝説と史跡」
講師:秋山裕貴(富士山かぐや姫ミュージアム学芸員)
日時:6月16日(日)14:00~15:00
会場:静岡県富士山世界遺産センター 研修室
ギャラリートーク(展示解説)
日程:6月23日、7月7日、8月11日、18日
時間:いずれも11:00~11:30、14:00~14:30
会場:静岡県富士山世界遺産センター 企画展示室
※常設展観覧料が必要です。