ギャラリー展「妖怪がひそむ富山の民話」

景観を誇る富山の風土から生まれた越中の民話は、襲いくる困難を妖怪等にたとえて表し、自然への敬虔な畏怖の念を育んできました。民話をもとに生まれた文学作品にも焦点をあて、ふるさと富山の風土に根差した心を探ります。

開催概要

会期
2015年5月20日(水) ~ 7月6日(月)
開催地
北陸・甲信越 > 富山県
会場
高志の国文学館ロビー[アクセス
〒930-0095 富山市舟橋南町2-22 TEL 076-431-5492
開館時間
9:30~17:00(入館は16:30まで)
休館日:毎週火曜日
公式サイト
http://www.koshibun.jp/news/exhibit/yokai.html
主催
高志の国文学館
備考
入場無料
ダウンロード

取り上げる主な文学作品

  • 富山の民話
  • 『三州奇談』、『絵本太閤記』
  • 泉鏡花『蛇くひ』、『黒百合』、『星女郎』、『蓑谷』、『龍潭譚』等

展示会場催し

今市子氏原画展

今市子氏書き下ろし作品をAR(イメージ映像)化して展示します。
「ウグイス姫」と「七山長者とおろち」の各展示パネルにスマートフォンをかざすとイメージ映像が動き出します。(タブレットを貸し出します。)

妖怪をさがせ!庭散策(清河北斗氏作品展示)

7月4日(土)、5日(日)には、庭において3mの高さを誇る巨大な「お光姫大蛇化身之図」、色あざやかな「紅梅亀華天阿形座像」、「白緑蛙華天吽形座像」などの作品を展示します。その他にも期間中、庭において『肯搆泉達録』等からとった様々な妖怪を、実像化して展示します。

平井千香子氏作品展示

歌の文芸誌『弦』の表紙を描いていらっしゃる平井千香子氏の作品が意外なところに使われています。

富山の「文化」っておもしろい!

スペインからの留学生Sofia.PASTOR MATAMOROSさんの手による挿絵を大型プロジェクターで展示します。「スペインには、自然の中に妖怪がいると考えて、それをお話にしていくということはありません。だから描くのが楽しかったです。」とのこと。県民が育んできた豊かなイマジネーションを再確認する機会になると思われます。

関連イベント

講演「民話のなかの妖怪たち」

日時:6月14日(日)14:00~15:30
場所:高志の国文学館研修室101
講師:小松和彦氏(国際日本文化研究センター所長)

文学講座「少年の女神幻想(泉鏡花『蓑谷』から)」

日時:6月27日(土)14:00~15:30
講師:高熊哲也氏(富山高等専門学校教授)

【講座内容】
泉鏡花の代表作の一つに『高野聖』があります。富山を舞台に持つ作品『蓑谷』さらには『龍潭譚』はその源流とも言える作品です。
城端町には縄ヶ池から流れ出る池川扇状地が広がっており、たびたび氾濫が起きたといいます。近世文献などに記録される縄ヶ池の龍女伝説は、そのような自然を背景に生まれたものでしょう。龍女伝説を下敷きに、無垢な少年が母を慕う思いを重ねて描かれた幻想世界を味わってみましょう。

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