秋季展「へうけもの(ひょうげもの)」織部好みの“対照”の美とは?
織部の師・利休好みの道具は均整がとれているため、どのような取り合わせでもだいたいが調和します。しかし、織部好みは、激しく歪んでいたり、背が高かったり逆に低かったりと、取り合わせが難しそうに見えます。実はここに織部独特の緻密な計算があり、細くて背の高い茶入には平たく背が低い沓形茶碗を合わせるというように、相反する性質のものを取り合わせることで、それぞれが個性を発揮しつつも、全体として調和するようになっています。それは“対照の美”、すなわち、全く性質の違うもの同士を並べ比べたとき、その違いが際立つ美と呼べるでしょう。本展では、この取り合わせを再現し、水指・茶入・茶碗を三つ鼎に展示し、また、伝世品がない美濃焼の蓋を茶入に載せたり、大振りな細口の釜に織部形の大きな柄杓を取り合わせるなど(「旧聞録」)して展示いたします。
開催概要
- 会期
- 2018年9月21日(金) ~ 2019年1月15日(火)
- 開催地
- 近畿 > 京都府
- 会場
- 古田織部美術館[アクセス]
〒603-8054 京都市北区上賀茂桜井町107-2 地下1階(入口西側) TEL 075-707-1800
市営地下鉄烏丸線北山駅下車 4番出口 徒歩3分 - 開館時間
- 9:30~17:30(入館は17:10まで)
- 休館日
- 12月29日~1月4日
- 公式サイト
- http://www.furutaoribe-museum.com/exhibition.html
- 主催
- 古田織部美術館
- 協賛・後援等
- 【後援】京都市、京都新聞
【協力】京都市考古資料館 - 備考
- 入館料:大人 500円、大学生・高校生 400円、中学生以下 300円、未就学児 無料、団体(15人以上)100円引
- ダウンロード
展覧会の見どころ
- 織部好みの個性的な水指・茶入・茶碗を取り合わせて展示し、そこから生まれる織部ならではの調和の美をお楽しみいただけます。
- 他に伝世品のない美濃焼の蓋を茶入に載せて展示します。
- 古記録を基に細口の釜と織部形の柄杓の取り合わせを再現し、織部の美意識を紹介します。
代表的な展示品
- 水指・茶入・茶碗の三つ鼎(みつがなえ)
- 瀬戸肩衝茶入 青織部(美濃焼)蓋 添
- 鉄霰爛鍋(てつあられかんなべ)灰釉(美濃焼)兎摘(うさぎつまみ)蓋 添