企画展「織部の遺響~後水尾天皇と東福門院和子~」
本展では、古田織部が公家文化に遺した影響に光を当てます。
飛騨国高山(岐阜県高山市)藩主の嫡男金森宗和(重近)は父の影響で若い頃から織部流の茶の湯を学んでそれを極め、自流を立ち上げるまでになりました。やがて宗和は公家衆や上級武士から支持を集め、茶の湯を教授するようになります。寛永(1624~1644)の頃には、陶工野々村仁清を指導して自らの好みの茶道具を造らせ、それが大いに賞賛されました。この優美な茶の湯の世界は「姫宗和」と揶揄され、利休の孫の宗旦による、むさ苦しいまでの「侘茶」と比較されたのでした。
一方、織部門下の茶人でもあった2代将軍・徳川秀忠の娘和子(東福門院)は後水尾天皇の中宮でしたが、茶の湯を好み、自らの好みの道具を遺しています。本展では、野々村仁清造の新発見の茶碗や、東福門院好みの茶器や香合、美濃国(岐阜県)の織部焼と京の仁清焼を繋ぐ焼き物として古京焼白地緑彩茶碗、後水尾天皇を中心とした寛永文化ネットワークを形成した公家衆や法親王の書などを展示します。
開催概要
- 会期
- 2017年5月20日(土) ~ 9月18日(月)
- 開催地
- 近畿 > 京都府
- 会場
- 古田織部美術館[アクセス]
〒603-8054 京都市北区上賀茂桜井町107-2 地下1階 TEL 075-707-1800 - 開館時間
- 9:30~17:30(入館は17:10まで)
- 休館日
- 会期中無休
- 公式サイト
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- 主催
- 古田織部美術館
- 協賛・後援等
- 【後援】京都府、京都市、京都新聞、(公財)京都文化交流コンベンションビューロー
- 備考
- 入館料:大人 500円、大学生・高校生 400円、中学生以下 300円、団体(15人以上)100円引
- ダウンロード
主な展示品
- 〈重美〉後水尾天皇筆 宸翰横物「一貫」
- 唐物黒塗竹節形茶杓 金森宗和所持
- 野々村仁清造 緑釉茶碗 銘「青苔」