第3回富士山世界遺産セミナー「聖徳太子と富士山」

FUJISAN WORLD HERITAGE SEMINAR

平成29年秋に富士宮市に完成する富士山世界遺産センター(仮称)は、「富士山学」「世界遺産学」の国際的・学際的・総合的な拠点として調査研究を進めていきます。その成果を富士山世界遺産セミナーとして公開し、皆様とともに「富士山学」「世界遺産学」を“楽習”する機会を設けます。

開催概要

会期
2016年3月20日(日) 13:00~16:30
開催地
東海 > 静岡県
会場
富士市消防防災庁舎7階大会議室[アクセス
〒417-8601富士市永田町1丁目100番地
●JR新富士駅から吉原中央駅行きバス「富士市役所前」で下車(所要時間10分)
●JR富士駅から吉原中央駅行きバス「富士市役所前」で下車(所要時間15分)
●JR吉原駅から吉原中央駅行きバス「吉原中央駅」で下車(乗車時間15分)後、徒歩10分
※「吉原中央駅」は鉄道の駅ではなくバスターミナルです。
※駐車台数が限られているため、公共交通機関をご利用ください。
メインテーマ
聖徳太子と富士山
公式サイト
主催
静岡県、富士市
備考
入場無料・予約不要(定員120名先着順)
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 古来、至高の存在として神格化されてきた聖徳太子。延喜17年(917)には聖徳太子の伝記『聖徳太子伝暦』も成立します。

 中世には『聖徳太子伝暦』の注釈が活発に行われ、多くの聖徳太子伝や絵伝、肖像が再生産され、さまざまな“読み”が施されます。聖徳太子には王法(政治権力)と仏法(宗教権威)を統合した超越者のほか、観音菩薩の化身、共同体の理想的な始源、政治規範としての「十七条憲法」を定めた理想的な為政者、王権の危機を救う護国的英雄ほか多様なイメージが投影されました。聖徳太子こそは、観念を運ぶ“車”であり、観念の体系-イデオロギーでした。

 『聖徳太子伝暦』には、太子が甲斐国から献上された黒駒にまたがり雲に乗って富士山に登ったという伝説も記述されています。『聖徳太子伝暦』を絵図化した秦致貞筆「聖徳太子絵伝」(1069年・東京徳立博物館)は、富士山を描いた現存最古の絵画作品として知られています。富士山を日本人の心性や美意識を歴史的に映し出してきた“日本の肖像”、日本という共同体を象徴的に可視化するアイコンとして位置づけるならば、現存最古の富士山絵画が聖徳太子に枠づけられていることは、多くの示唆を含んでいることでしょう。

 第3回富士山世界遺産セミナーでは、富士山と聖徳太子をめぐる伝説について、聖徳太子伝・絵伝に高い知見をもつ国文学と美術史学の研究者による講演を行ったうえ、「聖徳太子絵伝」の絵解きも実演します。

プログラム 内容

開場 12:30~

第3回富士山世界遺産セミナー開催に当たって

“イデオロギー”としての聖徳太子そして富士山
松島仁(静岡県世界遺産センター 整備課准教授)

講演1

聖徳太子と富士山
阿部泰郎(名古屋大学人類文化遺産 テクス卜学研究センター教授)

講演2

聖徳太子絵伝に描かれた東国-富士山を中心に-
土屋貴裕(東京国立博物館学芸研究部 主任研究員)

プレ解説

掛幅縁起とその絵解き
大高康正(静岡県世界遺産センター 整備課准教授)

聖徳太子絵伝絵解き実演

太子と黒駒
末松美咲(名古屋大学大学院)

案内チラシ

お問い合わせ先

静岡県 文化・観光部文化局 世界遺産センター整備課
TEL:054-221-2856/3657
FAX:054-221-3757

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